9章 ダイアログ 日本語スクリプト 

おつかれさんどす

録音時間:5分45秒
場面:五郎、比呂子、マイク、明子の4人が比呂子のおじのお寺に着く。
     
比呂子 ごめんください。比呂子です。おじゃましまーす。
     
おば

はい。まあまあ、皆さん、おそろいでようお越しやした。おつかれさんどす

     
比呂子 ご紹介します。おばです。
     
おば お初に、お目にかかります
     
比呂子 おばさま。親友の加山明子さん。
     
明子 はじめまして、おことばに甘えてまいりました。比呂子さんが京都から東京に引っ越
    して来られてからのなかよしです。
     
おば おこしやす
     
比呂子 それから、こちらは・・・。
     
マイク グリーンと申します。はじめまして。3年前にイギリスから来て、今、東京の大学で
    日本文学の勉強をしております。
     
おば そうどすか。このごろの外人さんは、よう勉強おしやして、じょうずに日本語を話さ
    はりますなあ。
     
マイク ありがとうございます。京都にはもう何回も来ておりますが、秋の京都は初めてで
    す。今回はこちらで二晩もお世話になりますが、どうぞよろしくお願いいたします。
     
比呂子 マイクさんは、今わたしが働いている会社で、アルバイトで英会話の先生もしている
    のよ。でも、本業は三島由紀夫についての研究で、あしたも一人で金閣寺を見に行く
    つもりなんですって。ええと、もう一人、今日の運転手の山本五郎さん。彼には今回
    就職のお世話になったんです。
     
五郎 山本です。よろしく。本業はポケットコーダーのセールスマンです。比呂子さんと
    は、けんか友達です。今日もずっと車の中でやってきました。
     
比呂子 新米の運転手に道案内をするのは大変だったわ。
     
おば 東京からお一人で、ずっと運転しておいやしたんどすか。そうどすか、お食事の前
   

に、お風呂に入らはって、のんびりしておくれやす。