ダイアログ スクリプト

もしもし 田中さんのお宅ですか

録音時間:4分21秒
場面:山本五郎が田中比呂子に電話をする
(電話のベルの音)
比呂子  
はい、田中でございます。
     
五郎
もしもし、田中様のお宅ですね?私、ポケットコーダー社の山本と申しますが、
    お嬢様の比呂子様、おいでになりますでしょうか。
     
比呂子
はい、私が比呂子でございますが、どちらの山本様でしょうか。
     
五郎
ハハハハ・・・、気取っちゃってー
     
比呂子
あ、その声、ゴロチャンだ。おひさしぶり。
     
五郎
どうも。
     
比呂子
今、ちょうど、大学時代のお友達の結婚式に出て、帰ったばっかりなの。
    あらたまった服装をしていますから、話し方も、ちょっと、お上品にね。
     
五郎
比呂子さんとは、高校の同窓会の時、会って以来だから、もう2年になりますね。
     
比呂子
セールスマンになったって、誰かから聞いたけど、セールスマンにになるとゴロ
    チャンも、さっきのような、あんな話し方するように変わるのね。でも、陽気
    元気で のんきなのは、相変わらずなんでしょう。
     
五郎
それがね、陽気で元気なのは変わらないけど、のんきの方は、すっかり変わって
    しまって、いやもう、忙しい、忙しい。
     
比呂子
そう、そんなに?
     
五郎
営業課長とね、それから、外回りのセールス担当が、僕を含めて五人、
    この六人で、会社がもっているといってもいね。
     
比呂子
へえー、じゃあ、忙しいでしょうね。ほかには、どんな人がいるの?
     
五郎
なんにもしない社長と、パートの女の子と、それに、こわーいおばさんが一人。