トップページ > 二重行政と「大阪都構想」

二重行政と「大阪都構想」

「大阪都構想」という言葉が話題になっています。

これは「大阪府」を東京都と同じようなシステムを持つ「大阪都」にしようという試みですが、「大阪都」になると一体何が変わるのでしょうか?
大阪が日本の首都になるということなのでしょうか?

ここでは、テレビ朝日系列番組「そうだったのか!学べるニュース」と、インターネットのニュース記事から考えてみましょう。

ビデオ「そうだったのか!政令指定都市」その3

山陰中央新報から抜粋「論説:大阪都構想の行方/二重行政は解消できるか」

 大阪府と大阪市の「府市統合本部」が始動した。松井一郎知事と橋下徹市長を正副本部長とし、大阪市を解体、再編する「大阪都」構想が実現するまでの間、広域行政の一元化で二重行政解消を図るという。大阪都構想は、次第に具体化しつつある。
 首相の諮問機関の地方制度調査会は年明けから、大阪都構想を含めた大都市制度の在り方を審議する。自民党も大都市問題の検討を開始し、国政でも自治体のあり方をめぐる議論が広がっている。
 日本の大都市制度には、政令指定都市と東京の「都区」の二つがある。県並みの権限を持つ政令市は、来年4月に発足する熊本市を含めると計20市となる。
 基礎自治体の中で飛び抜けた規模を持つ大都市の在り方は、地域だけでなく国の将来にも大きく影響する。各地域にふさわしい大都市像を住民、議会も一緒に本音で考えなければならない。同時に、これまで目を向けられることが少なかった都市内分権や住民自治の充実策も必要だ。
 共同通信が政令市を抱える13道府県知事と18政令市長に実施したアンケートでは、大阪都構想を支持したのは4知事、2市長にとどまった。支持の回答をした新潟、愛知両県知事と新潟、名古屋両市長は「新潟州」「中京都」で大阪都と同様の構想を提唱している。
 不支持は1知事、3市長。残りの21人は態度を明確にしなかった。不支持の川勝平太静岡県知事は「府県制の抜本見直しを進めない限り実は上がらない」とし道州制が必要とする。奥山恵美子仙台市長は「府による中央集権化で、時代に逆行する」と批判し、多くの首長は今のところ、権限や財源が不明確なので議論を見守りたいという気持ちのようだ。
[山陰中央新聞2011年12月31日付]