11 ダイアログ スクリプト
ロミオジュリエット

場面:五郎課長相談する

   
五郎  

課長。来月マイク、いや、グリーンさんイギリス帰ることになっている

  すでに存知だ思います・・・。
   
佐々木 ああ、このあいだ聞いた。本当に熱心にやってもらったのに残念だ
  で、もう帰国日取り決まったの
   
五郎 いえ、まだです。でも、ここ仕事今月末おしまいですから、28日送別
  しよう思うのです、いかがでしょう
   
佐々木 それいい。で、他、もう声かけたのかい
   
五郎 いえ。実、これ田中さん発案なので、彼女知っています、他スタッフ
  まだ誰伝えていません。まず課長都合伺いしよう思いまして。
   
佐々木 11月28日、火曜日だ。ちょっと待ってくれ。あ、いい。会場時間など
  決まったら教えてくれたまえ。社長、一応お伝えしておこう
   
五郎 恐れ入ります。社長参加していただけるでしょう
   
佐々木 いや、忙しい人だから、多分 無理かもしれない
   
五郎 パイオニア最新式レーザーカラオケある会場予約するつもりでいます。
   
佐々木 お、カラオケねえ。カラオケ付きパーティーなら社長参加するかもしれない
  この間一緒に食事した、クールファイブ「長崎今日雨だった」卒業
  して、今、内緒で新しい曲練習しているようなこと話していたから
   
五郎 じゃあ、新曲披露いいチャンスかも知れません。わたし社長「長崎今日
  雨だった」、入社以来、もう何度聞かせてもらいましたから
   
佐々木 いや、本人、もう耳タコできたいっておられた
   
五郎 自分でも、聞き飽きる、耳タコできるものでしょう
   
佐々木 ハハハ・・・どうそれに、あの曲バック、我々セールス部隊「ワワワ
  ワッ、ワワワワッ」というコーラス必要で、のんびりと酒飲んでおられない
   
五郎 そうです。とてもいいチームワークのように思いました。ええと、それから、
  課長、今日ひとつ願いあるのです
   
佐々木 何だ
   
五郎 実は、先月、休みとって、金、土、日と3日間、グリーンさん田中さん彼女
  親友一人、それにわたし四人、京都時代祭行ったのですその
  一緒に行った田中さん親友送別会お招きして、よろしいでしょう
   
佐々木 ほほう。君新しいガールフレンドだったら、ぜひ紹介してもらいたい
  んー、このパーティ会社企画だから、その方また別機会にしたらどう
   
五郎 いえ、わたしガールフレンドではありません。これグリーンさんのためので
  。京都行ったから、彼ずっと彼女片思いしているのです、まだ一度
  デートしていないらしいんです。彼、イギリス人のくせに、とても純粋で、この
  ままではもう時間切れです。
   
佐々木 そんなに面倒見いい知らなかった。ハハハ・・・。
   
五郎 それで、彼イギリス帰る前に、ぜひそのチャンスつくってあげたいのです
  これ友情というところです。
   
佐々木 わかった、わかった。それでその方名前
   
五郎 ジュリエット。
   
佐々木 ジュリエット?日本人じゃないの
   
五郎 いいえ。日本人です。ジュリエット高校時代ニックネームで、ええと・・・
  加山明子さんという方です。
   
佐々木 そういえ、グリーンさんイギリス大学日本語専攻する前に、シェークスピ
  ア劇団おいていた履歴書書いてあったようだった。もっとも俳優では
  なく、監督アシスタント書いてあったような記憶がある・・・。ま、ともかく、
  ロミオジュリエットのような悲劇に終わらないように、山本君、最善尽くすこと
  。 
   
五郎 はい。期待に添えるようにがんばります。
   
佐々木 ハハハ・・・君熱意たいしたもんだ。我が社製品その意気込みで売って
  もらうという条件、ジュリエットさん参加してもらうことにしよう
  グリーンさんいい思い出ひとつ増えることになるわけだから。 
   
五郎 はい。課長、ありがとうございます。