ダイアログ スクリプト

田中比呂子と申します

録音時間:6分25秒
場面:比呂子が佐々木課長の面接を受ける。
     
比呂子 はじめまして、田中比呂子と申します。どうぞよろしく。
     
佐々木 こちらこそ。 営業課長の佐々木です。さあ、どうぞ。 おかけください。田中さんは
    山本君の紹介でしたね。
     
比呂子

はい、中学、高校と、ずっと同じ学校でした。私は女子大にまいりましたので、大学

    時代は、ほとんど、会う機会がございませんでした。あのう、これは履歴書でござい
    ます。どうぞ。
     
佐々木 はい、拝見します。あ、そうそう、山本君から聞きましたが、高校時代に
    アメリカに行っておられたそうですね。 それでは英語は得意中の得意でしょうね。
     
比呂子

はい、どうにか、アメリカでの生活には事欠かない程度に上達しました。

     
佐々木 そうですか。 ええと、この履歴書によると、昭和58年の秋から一年間 カリフォル
    ニアの高校に、AFSの留学生として行っておられたわけですね。
     
比呂子 はい。ストロベリーフィールズ・ハイスクールという公立の高校に行っておりまし
    た。
     
佐々木 イギリスのストロベリーフィールズなら、ビートルズの歌で聞いたことがあります
    が、これはカリフォルニアですか。
     
比呂子 はい。サンフランシスコから北に60マイル、えーと、約100キロ位の所にある
    小さないなか町でございます。今年の春、五年ぶりに、通訳として日本ペンクラブの
    有名な作家のお伴をする機会がございまして、ついでに、ストロベリーフィールズに
    寄ってまいりました。懐かしいホームステイの家族や、先生方にも会ってまいり
    ました。
     
佐々木 若い時に、思い出の種をまいておくのは、いいことですね。で、えー、東京女子大
    で、英米文学を専攻されて、今年の3月に卒業・・・と、あ、すると、うちのワイ
    フの後輩ですね。もっとも、卒業年度は田中さんは平成元年となっていますから、歳
    はちょうど一回り違うようですが・・・ 。それで、大学では何かクラブに入っておら
    れましたか。
     
比呂子 はい。 その時は小説家志望でしたから、文芸部に入って、へたな推理小説ばかり書い
    ておりました。
     
佐々木 スポーツは何かなさっていますか。
     
比呂子 はい。 冬はスキー、夏は登山によくまいります。